瓦棒葺きの屋根は、心木という木が入っています。
断面図にすると、上記絵図のような感じです。
真ん中の5センチ位のものが心木です。垂木という木が使われています。
心木に全ての金属を固定しているため、軒先から水を吸い上げ木が腐ってしまうと
風などで屋根がめくれあがってしまう可能性があります。
現在は、あまり使われない様式です。
心木なし瓦棒という方式もあり、
断面図は下記絵図のような感じです。
こちらは、腐りやすい木材を用いないため心木ありの瓦棒よりは丈夫です。
メーカーで有名なのが、三晃金属株式会社で『三晃式瓦棒』と言われることもあります。
既存の瓦棒屋根は、大体こちらが多いように思ってもらえたらと思います。
メリットとしては、
金属は膨張伸縮するため横葺きなどの金属全てが結合しているものは、
膨張伸縮を繰り返すことで、元の寸法から少しずれたりします。
しかし、
瓦棒の場合、隣り合う金属板が大きく離れているので、大きなずれは生じません。
デメリットとしては、
かぶせてあるキャップ部分の下は空洞になっているため、
積雪などで歪むと、その部分に雨水がたまり金属に穴をあけたりします。
ただ、メンテナンスが容易なので、ここもまたメリットかもしれません。
立平葺きの特徴は、
心木という概念を離れた葺き方になります。
上記絵図の様に、隣り合う金属板同士を噛ませているため
心木がある場合より、つなぎ目が1~2センチ細くなり、スタイリッシュに見えます。
また、立平は施主様の屋根の寸法に合わせて、金属加工場で屋根材を用意してから、現場に運ぶので
工期も短く、済みます。