
費用と保証から考える 屋根の部分補修と全面改修、どっちがお得!?


必要な部分のみを直す部分補修、これからのことを考えて屋根を屋根カバー工法や屋根葺き替えで全面的に改修してしまう方法です。
雨漏りを止めるという目的は同じですが、これらの方法には大きな違いがあります。既にお分かりだとは思いますが、お客様が負担しなければならない費用が大きく違うのです。

例えば、「お住まいがさすがに古くなってきたので現在、新築を建設中。それが完成するまで持てばあとは更地にして売却予定」という方は屋根カバー工法や屋根葺き替えを選ぶメリットはないでしょう。


何より、雨に怯えずに済む快適で安心な暮らしを手に入れることができます。


特定の部分だけ、雨が当たるなんて環境でもない限り、部分的に傷んでいるということはほぼ、ありません。
傷みは全体に及んでおり、補修の必要な箇所が次々と出てくる可能性があります。それなりに新しいうちは必要最低限の部分補修で問題ないことも多いのですが、古くなってくるとそうはいかないケースも多いのです。
部分補修が他の部分に悪影響を与えてしまう?

片流れの屋根で、ちょうど雨漏りの原因となっているのは屋根の上方の部分でしたから、『上の部分だけ新しい波板にすると、そこだけ水の流れがよくなって下の部分に負担がかかるから、そこから再度、雨漏りする可能性がある。全面的に張り替えた方が良い』ということをお伝えしました。

お客様もそう言っているし、解体を考えているなら、無駄な費用もかけさせるわけにはいかないし…ということで、気が進まないながらも部分的に張り替えました。
結果は、やはり1シーズンも持ちませんでした。その後はお客様から『壊す前に荷物を片付けなくてはならない。
そのためには家を片付けなくてはいけないから、1シーズンだけ持つようにしてほしい』と再度、同じようなリクエストをされたのです。

実をいうと、このような話はまだあります。度々、悪徳業者がマスコミを賑わせるリフォーム業界、イメージが悪いことは自覚しております。
顔を合わせてから数日間や数週間で「全面的に信用してください」というのも無理な話であることも理解しています。
しかし、そのためにお客様の負担と不安が増えてしまうのはとても悲しいことです。何とかしなければなりません。



保証についていい加減なことを言う業者が多いのはその内容についてのお客様の誤解をうまく利用しているという話もあります。
例えば、担当者に「保証についてはどうなっていますか」と尋ねたとします。『こちらの製品にはメーカー保証が20年もついているから安心ですよ』と答えられたら、どう思いますか。
おそらく、「20年もついているなら安心できる」と思ってしまうのではないでしょうか。

「何かあっても、メーカー保証がついているから安心」と思ってしまいがちですが、実はそれ、貴方が思っている安心の半分しか満たせていないかもしれません。
屋根工事にまつわる保証は施工保証とメーカー保証の2つがあるのです。


施工保証が伴わなければ、保証の条件として完璧とは言えないでしょう。いざという時に備えて瑕疵保険のご利用も視野に入れておくこともお勧めします。
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中でも印象的だったのが、自社ビルの最上階に事務所を構え、その他をオフィスや店舗として貸していたオーナー様でした。
夜、店子の皆様が全員、帰ってしまった後のことだそうです。
雨が降る中、事務員とオフィスで残業をしていて、室内が湿っぽいなあと思い、何気なく壁を見たら、水滴のようなものが垂れてきており、その後、いきなりブレーカーが落ちたそうです。

当時は現在よりもPCが高価な時代でした。その後、感電事故に繋がる可能性もあっことを考えたら、改めてゾッとしたそうです。
屋根の不具合はお住まい全体の寿命に関わります。
全体補修で万全のメンテナンスをしましょう。

多くの方は雨漏りによってお住まいやそこに備えられている物品が傷むことを心配されますが、人間を死と隣り合わせにしていることも忘れないでください。
このようなことを招く屋根の不具合は対処療法的に直していくよりも一気に解決してしまうべきなのです。
ご自分とご家族とお住まいのために最適な判断をしてください。